富山行きの電車がなくなります
JR大阪駅の一番北側にある11番乗り場。
大阪から福井・金沢・和倉温泉・富山といった北陸方面へ向かう特急電車(サンダーバード)が発着しています。あと、北陸方面以外では、東京行きの特急サンライズ出雲・瀬戸、高山行きの特急ひだ、長野行きの特急しなのもこのホームから発車します。
特急サンダーバードです。681系か683系かどちらかだそうですが、私は詳しくないのでわかりません。最遠は富山を越えて魚津まで行く電車があります。
3月14日、北陸新幹線(金沢~長野)が開通します。それにより、大阪・京都~金沢・富山方面を結ぶ特急サンダーバードが、1往復の和倉温泉発着を除いて金沢止めになるからです。
このため、2015年3月14日から大阪・京都から富山へ行くには、金沢で特急から新幹線に乗り換える必要があります。
大阪駅で「富山」行きの表示を見ることができるのはあと少しでしょうか。それとも、3月14日以降も金沢乗り換えで富山に行くことができるとアピールのため、「金沢・富山」と併記されるのでしょうか?
純粋な富山行表記が見られるのは、あと少しです。
■不便になる?
北陸新幹線が開業すると、大阪・京都~富山の電車移動では金沢で乗り換えが強いられます。所要時間は、現在の大阪~富山3時間20分程度から、最速3時間4分(金沢乗り換え含む)となり、平均時間では約5分の短縮となります。
▽2015年3月ダイヤ改正発表(3)(北陸線等) - たべちゃんの旅行記「旅のメモ」
ただ、乗換抵抗というのが発生します。既往の研究などでは、例えばA駅~B駅の移動で、今までC駅で乗換が必要だったところがA駅~B駅直通になると、所要時間が変わらなくても乗換がなくなるだけで、30分時間短縮した効果が出るという心理的な効果があると言われています。しかし、これは裏返せば今まで直通だったものが乗換が発生するということになると、それだけで所要時間が30分余計にかかることになるという心理的な乗り継ぎ抵抗が生じるということにもなります(30分という数字は1つの例のようです)。
▽乗り換え利便でFGT導入に警戒 開発進むも冬季走行など懸念 - 福井新聞ONLINE
▽第4回整備新幹線小委員会の概要(PDFファイル:140KB) - 国土交通省
そう考えた場合、たとえ大阪・京都~富山の所要時間が5分短くなっても、乗換が発生するということは不便になる、とも言い切れるのではないかと思います。
■有効本数増?
大阪・京都~北陸方面を直通するサンダーバードは、富山まで行くものと金沢止めになるものがあります。上記の『たべちゃんの旅行記「旅のメモ」』に書かれていたことですが、現在大阪・京都~富山直通の特急電車の本数は30本ですが、3月14日からは金沢駅で北陸新幹線に20分以内に接続するサンダーバードが37本になるということで、大阪・京都~富山の移動に使える実質の特急の有効本数が増えることになります。この点については、利便性が上がるということですね。
■年々、北陸・日本海方面への列車が縮小
2015年の春は、サンダーバードの原則金沢打ち切りだけでなく、トワイライトエクスプレスの廃止もあって、近畿地方から北陸方面への特急は事実上石川県が最遠となります。年々、大阪・京都方面から北陸・日本海方面への電車が縮小されてきています。
1988年に青函トンネルが開通すると、寝台特急日本海の1往復が青森発着→函館発着となり、大阪~函館を直通する定期列車が誕生しました(1988年3月13日)。また、同年12月にはトワイライトエクスプレスが臨時列車扱いながら(現在もですが)大阪~札幌を結ぶことになります。
1999年には、サンダーバードの富山地方鉄道乗り入れ臨時列車が廃止。
2001年大阪~青森を運行していた昼行特急白鳥が廃止となり、夜行以外での青森発着の列車が消滅。また、新潟まで乗り入れていた特急雷鳥も廃止。昼行特急は最遠富山県となる。
2006年に特急日本海1号・4号が青森発着に短縮となり、定期列車の北海道発着が消滅。
2012年には、青森発着の寝台特急日本海と、水曜どうでしょうにも登場した急行きたぐにが定期運行廃止となり、定期列車の発着が青森県から一気に富山県まで短縮。
そして2015年には大阪・京都から北陸方面への列車は石川県が最遠となります。
[2015.3.22追記]
北陸新幹線開業に伴う金沢~富山間特急廃止により、富山から近畿・中京方面への始発便が1時間も遅くなったようですね。
▽北陸新幹線、富山から関西・中京への始発不便に - 読売新聞(YOMIURI ONLINE)
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